ボルト





鑑賞そのものは娘のリクエストでボクは単なるお付き合いのつもりでしたが、愛犬家であり、『モンスターズ・インク』にハマった身としては「純粋にお付き合い鑑賞」には終わらないと思ったけど、予想以上に面白かった! まず設定が絶妙だし、主人公のボルトには徹底して「自分が役者犬」という事を教えずに、「番組内の世界が全て」なんて教え込むなんて、どんな魔法を使ったんだよ!

そのおかげで、序盤の劇中劇シーンなんかは、純粋にアクションドラマとして楽しめる内容になってるし、その後の「現実を知って愕然とする」「それでもペニーとの愛情は疑わない」「それを確認に、再び会いに行く」展開との対比にもなってるし、正にディズニー恐ろしい子!こういう内容なら、子供だけでなく、大人も純粋に楽しめるというものです。

もちろん冷静に見れば、ツッコミところはたくさんあるんだよね。「ただの犬が、無傷でハリウッドスタジオまで戻れるのか?」とか「今まで温室暮らしの犬が、よく他の動物に襲われなかったなあ」とか。でも、そういう所を指摘するなんて言うのは、ぶっちゃげ野暮というものです!ラストで無神経なマネージャーに愛想を尽かして廃業。そして旅を通じて仲良しになった猫とハムスターも一緒に、ペニー親子と暮らすエンディングを『ご都合主義』『大甘ラスト』なんて言っちゃ駄目だよ!めでたく大団円を迎えられて良かった!と思うのが、この映画の正しい楽しみ方なんだ!

蛇足ながら、同時上映の短編作品「メーターの東京レース」も2時間映画にしてほしいくらい面白かったなあ。「カーズ」のスピンオフ作品で、サビサビトラックのメーターが主人公なんだけど、まさか東京でカーレースするなんて、これまた凄いよ!その東京も何かインチキ臭い描き方だけど、そこもアメリカ映画的と言うか。ちなみにこの作品内に、「モンスターズ・インク」に出て来た飲食店『ハリー・ハウゼン』が看板だけだけど登場する小ネタも抜群でした。やっぱりディズニー恐ろしい子!というのが、今日の一番の感想ですかね(苦笑)