ゴールデンスランバー





正直言って、もの凄く勿体ない映画だと思いました。せっかく「ジェネラル・ルージュの凱旋」以来となる堺雅人と竹内結子の共演作品なのに、ちゃんと顔を合わせて話をするシーンが過去の回想場面しかないんだもん。そういうストーリーの原作を映画化したと言われればそれまでだけど、「ジェネラル〜」とは異なる立場で設定された2人の掛け合いを見たかったな〜という思いが強かったです。だからこそ逆に、ラストの「たいへんよくできました」が光った訳なんだろうけど。

にしてもこの逃亡劇、偶然に偶然が凄く重なりすぎているのに、それでも「ご都合主義!」とギリギリの所で思わないのは、やっぱりさすがだな〜という気がしましたね。特に打ち合わせしていないのに、竹内結子は頑張って堺雅人を逃がそうとするし。まあ間に怪しいオヤジを挟んではいるけど。でもって、謎の通り魔がなぜか見方した挙げ句に射殺されるというフライングヘッドバッド的展開にも唖然!

でクライマックスにも、テレビ局に話を持って行って何とか「闇から闇」を防ごうとするのに、それを妨害されて射殺されるのを、iPodが救うというのも、これまた凄い偶然(笑)ここまでされると、もう何も言えなくなってしまうから、本当に不思議な映画でしたね。でもあえて批判するなら、そもそも「お前オズワイドにされるぞ」と忠告するんだったら、最初から呼び出しかけるなよ吉岡秀隆!まあ借金返済の為には仕方ないんだろうけどさあ。