曲がれ!スプーン





ここ数年、贔屓目に見ても長澤まさみ主演作品がことごとくコケているか、あるいはサブヒロインに事実上の主役を奪われている(最近では「ラスト・フレンズ」)現状なので、そろそろいい作品に巡り会って欲しいな〜と思う反面、あまり多大な期待は持たないようにしようと思ってました。ファンなのに、すごくハードルが低くなっちゃったよ。「そこそこ面白ければ、もう充分」くらいの感覚です。

その尺度で計るなら、今回の話は充分に合格ラインに達してましたね。ただ舞台劇を原作にしているから、面白いのは事実なんだけど、「これ映画にする意味あるの・・・???」という疑問があった事も、また事実です。映画という大スクリーンで繰り広げられる活劇(別にアクションじゃなくても)が醍醐味なのに、おそらくは原作準拠で喫茶店でのシーンが9割を占めてたもん。

まあそれがストーリーの骨幹と言ってしまえばそれまでなんだろうけど、せっかく映画にしたんだから、少しは映画向けに脚本をイジってもいいのかな〜という気もしましたね。とはいえ、これを下手にやると、グダグダなストーリーになっちゃうから、もの凄い冒険というか大博打なんだろうけど。

それはさておき、「サマータイムマシン・ブルース」で実現したコラボ作品第2弾という事で、どうしても「サマー」と比較されちゃうけど、それはちょっと気の毒だよ。「サマー」も原作は舞台だけど、場面場面でいろいろなシーンがあって、映画ならではの改変もたぶんあった感じがするもん。おまけに出演陣も、かなり豪華だし。

もちろん、今回もそれなりの面子をチョイ役で出してるけど、メインの喫茶店メンバーはみんなテレビ的には無名(演劇の世界では有名なんだろうけど)の方々だから、その辺が「サマー」に勝てなかったというか、今やってる他の映画と比較しても、地味な感じがするんだよね。その証拠に、上映している映画館は少ないし箱も小さい所ばっかり。

何か肝心の話より、今回の作品が置かれている状況に対する感想ばかりになっちゃったけど、その辺は察してください(苦笑)ズバリ言って、それくらいしか感想がないんだもん。でも前述したように、今までコケまくった長澤作品と比較すると、一応は充分合格点をあげられる作品になっているので、劇場やDVDレンタルでは不満でも、テレビ放送で見たらそれなりに好評かもしれないね。これじゃ「単発2時間ドラマ」と同じレベルだけど(^^;